2013-01-01から1年間の記事一覧

日本学術会議会長談話

STAP 細胞をめぐる調査・検証の在り方について 日本学術会議は、声明「科学者の行動規範−改訂版−」(平成 25 年1月 25 日)や、提言「研究活動における不正の防止策と事後措置−科学の健全性向上のために−」(平成 25 年 12 月 26 日)を公表し、科学研究の…

理事長声明『STAP 細胞論文等への対応についての再要望』

2014 年 3 月 11 日 特定非営利活動法人 日本分子生物学会 理事長 大隅 典子 日本分子生物学会は STAP 細胞論文等に関わる問題について憂慮し、3月3日付けで、理事長声明と言う形で理化学研究所に今後の規範となるような対応の要望を出したことは周知の通…

理事長声明『STAP 細胞論文等への対応について』

2014 年 3 月 3 日 特定非営利活動法人 日本分子生物学会 理事長 大隅 典子日本分子生物学会は研究の公正性に関わる問題を重要視し、これまで精力的に取り組んで参りました。昨年の年会ではこの問題をフォーラムという形で大 きく取り上げ、その全文公開を今…

有りえないもう一つの事実

網のもう一つの端は、JuuichiJigenさんの店。 JuuichiJigenさんは、真夜中の店先の『つぃーと:今入ってきた新しい情報』にkahoさんの話をさっそく付け加えました。それは、とても大事な情報だったのです。人通りもまばらな夜中の街に、それは静かに広がって…

3.11

国を襲った災いによって命を奪われた死者達に祈りを捧げるはずだったその日も、新聞の一面には『STAP』調味料にまつわる疑惑が掲載されていました。そして目には見えないWeb上の網も、徐々に絞り込まれていたのです。 網の一方の端は「/.J」という酒場。ここ…

正しい写真の扱いについて

ではちょっとSTAP QUESTから離れて、『料理研究家ギルド』で、料理の写真の一つである『電気泳動写真』というものの取り扱いについてどのような「ルール」が決められているのか見てみましょう。次の文章は若い料理研究家の研修の為に書かれた『してはいけな…

T細胞と遺伝子の再構成

今回の話で出てくる「TCRの再構成」は、「免疫」という仕組みに関連する言葉です。免疫の話は、インフルエンザの話を書いた時に詳しく説明してしまったので、再度は書きません。 これを解りやすくするための概念は、洋服の縫製です。 洋服は、一定の幅の生地…

些細な間違い?

「些細」と書こうとしたら「笹井」が出てきました。こういう誤変換は笑えないですね。変換機能にいたずらされない為に言い方を変えましょう。 「ちょっとした間違いがありました」 さて、交易所でも話題になっていた事なのですが、『STAP調味料』について様…

若山先生の困惑

この一連の騒動の中、『STAP調味料』の発表者の一人である若山先生は、自分で『STAP調味料』が実際に作成できた、と語っていました。時間は必要かもしれないが、私か誰かがそれを再現できる、とも。ところがこの頃突然、その人は「論文の取り下げ」を主張し…

博士認定レシピが!!

さて、JuuichiJigenさんの店の前です。新しく張り出された『つぃーと:今入ってきた新しい情報』に書かれた、STAP調味料のレシピで、何年も前の博士認定レシピのものと同じ写真が確認された、という記事を読もうとする人達であふれかえっています。 実は、酒…

「6次の隔たり:6 Degrees of Separation」

これは、以前のBlogで紹介した話の一つです。元々の実験は1967年に行われた社会実験でした。ある手紙を遠く離れた見知らぬ人に手渡しで届けてゆく、という社会実験で、成功した事例での手紙が何人の手を経ていたのか、という数字です。それ自体はあまり信頼…

まあ、ちょっと落ち着けよ

さて、kahoさんの話はまだ続いています。でも、どうやらミスが有ったようです。JuuichiJigenさんがkahoさんのテーブルに近づき、声をかけました。 「kahoさんっていったかな。今あんた成分分析の時に使った試薬について話してる様だが勘違いがあるぞ。あんた…

論争

「議論は続くよ、いつまでも?」 さて次の日、場所は再び「/.J」という名の酒場 続きはまた明日、と言い残して帰って行ったkahoさんが来るのを、既に多くの人達が待っています。酒場での議論は、人が次々と入れ替わりながら結局一晩中続き、今も絶賛続行中と…

見慣れぬ客たち

「もしかして、研究家ご一行様の貸切り?」 場所は再び「/.J」 店内の顔ぶれは、いつもと違うものになっていました。 所々に固まった新しい客たちは、料理用語にも堪能で、kahoさんの言葉に耳を傾けながら隣同士議論をしています。店には聞きなれない料理用…

噂は世界に広がってゆく

同じころ、JuuichiJigenさんの店でも店主と客の探索者達の間で、次々に新しく見つかってくる『疑惑』をめぐって議論が続いていました。調味料のレシピに見つかった『おかしい』があまりに多すぎて、「このSTAPっていう調味料、本当に作ったんだろうか?」と…

ハンドルネームは「匿名」ではありません。

ハンドルネームは、ペンネームのようなものです。今回、話の筋を追っていて非常に気になったのが、「匿名でWeb上に書き散らしている」から信用ならない、という意見でした。 実際には「/.J」では、一定期間議論に参加しているメンバーについては、誰がどんな…

「本当に言ってたのか?」

さて、ここはさっきの酒場が有った街から少し離れた所にある学園都市。 若者が一人、息せききってある研究家ギルドに駆け込んできました。 顔見知りの若い研究家がけげんそうに尋ねます。「どうしたんだい?そんなに慌てて。」そう。駆け込んできたのは、そ…

そこは、「/.J」という名の酒場

さて、話は「/.J」という名の酒場から再び始まります。 そこは、コンピューターになんらかの関係を持つ人達が息抜きと情報交換を兼ねて集まる、24時間眠らない酒場です。誰でも飲みに入れるけれど、自分のボトルを置かない限り何度飲みに行っていても「ゲス…

「不正行為」を「ミス」とは言わない

『間違い』と『不正行為』は違うものです。 小保方さんの写真が間違っていたことは、「おかしい」と指摘されて調査され、『不正行為』だと判定されました。でも、「おかしい」ものが全部不正行為だ、という事ではないのです。 例えば、3mmの虫と書かなけれ…

料理ギルド長の言葉

研究者達の間で、そして普通の人達の間でも、さらに加えて外国にいる沢山の研究者達の間でも『STAP』調味料についての疑問の声は高まる一方です。ところが、2月半ばに始まった調査の状況は、何も明らかにされません。 もちろん、慎重に調査をしなければいけ…

 ・・・ なんだかなぁ 

でも一方、こんなつぶやきも有ったのです。追試の不審な点は「小保方がいないと実験に成功しないという若山さんの発言」に集約されてる。条件を全て知ってるコレスポオーサー(この人はマウスの世界的権威)ができない論文を他人が追試できるはずがないと思…

「僕は信じています」

若山さん自身は、『STAP』調味料を作った事に自信をもっています。たとえば、2月末のインタビューで、若山さんはこんな事を話しています。質問者:STAP細胞に対して自信は持っていますか 若山さん:私は(仕事の場所を理研から山梨大学に変えたのですが)、…

ねずみなら、任せてください

さて、次の登場人物は料理研究家の若山先生。 この人は世界的に有名な「ねずみにとても詳しい先生」です。 「料理の話なのにねずみ?」と思った人は、前に出てきた「新しく考えられた料理が、人間が食べても大丈夫かどうか確かめるには ・・・」のところを思…

「えぇと ・・・ それ、違うよ」

けれど、「おかしいな」という部分から関心がもたれたという事で、その後の状況ではちょっと困った事も起きてしまいました。例えば、探索には実は長い時間が必要だ、などという研究家にとっては当たり前の事を知らない、研究家ならぬ「探索者もどき」が、「…

一夜づけの探索者達 

もともと、探索というものは研究者の為の課題で、一度探索の旅に出たら、結果が出るのは何か月、何年という後になったりする性質のもので、普通に働きながら一日を過ごす人たちが高い関心を持つ、という事はないものです。普通の人達が探索に注目するのは、…

広がる噂

「おや? 見慣れない人だけど誰だろう?」 そのうちに、探索者たちが進展について交わしていた「STAP調味料のレシピの写真が、別の料理の写真とそっくりです。」、「STAP調味料のレシピに『料理の手引き』という昔の本の文章と非常に似た文章がありました。…

それ、いつごろの道具なの?

さて、そろそろ交易所にもう一度戻ってみましょう。 ・・・ おやおや、入荷した妙な情報や掘り出されてきた不審な絵画がどんどん積み重なって、とうとう高い壁ができたような状態になっています。今にもそれらが頭上から崩れ落ちてけが人が ・・・ と危惧さ…

「ギルド」について

では一休みという事で、今回の話の中心になっている料理研究家ギルドについて少しおさらいしてみましょう。 この国では、『自分たちの技能を磨き、仕事の安定を図り、社会に奉仕する』事を目的とするギルドと呼ばれる、同業者組合によって多くの専門的な仕事…

そして探索の旅が始まる

「なんだこれ?」 さて、ここは再び理研のある事業所。登場人物はkahoさんです。 『STAP』の成分表が見られない、という苦情は「Nature」に伝わり、小保方さん達の所に連絡が行われました。そして2月20日、米国の政府機関が運営しているデータベースに保存さ…

やっと作れそうだ

「 ・・・ 最初から言ってくれよ ・・・」 一方。料理研究家達は、『STAP調味料が作れたかどうか報告する伝言板』というのを作って、互いに鍋の中身がどんな風になったのかを報告しあっていました。どんな特徴のある材料を使って、どんな風に作ったら、どん…