2015-11-01から1ヶ月間の記事一覧

WHO:エボラワクチン接種の決定は8月

世界保健機関(WHO)は、現在進められている臨床試験とエボラ出血熱の流行の状態を見極める必要はあるが、早ければ2015年8月にも、エボラワクチンの接種を推奨するかどうか諮問機関が決定を下す、と発表しました。Decision on Ebola mass vaccination in Augu…

シエラレオネで30人のエボラ集団感染

エボラ出血熱は「山火事」と同じで、最後の患者が治癒・死亡した時が、初めて「鎮火」です。今日のguardian紙の記事は、その事を思い出させてくれます。シエラレオネで、集団感染事例が発生したのです。その患者数は現時点で31人。全てが同じ村の住人で、し…

ファビピラビルの投与は有効だったのか?その4

レトロウイルスと日和見感染症会議( Conference on Retroviruses and Opportunistic Infections:CROI)で行われた「ファビピラビル(favipiravir)・アビガン」の臨床試験報告の情報がサイエンスマガジンに出てきました。専門家達の討議では、焦点はやはり…

WHO:エボラ報告(2月25日)

定例になっているWHOのエボラ出血熱の現状報告で、今週の西アフリカの感染者数・死者数の新しい数字が出ました。エボラ出血熱感染・感染疑い患者の累計は「2万3694人」、死者が「9589人」です。ギニア、リベリア、シエラレオネという西アフリカ三国でのエボ…

資料:「ファビピラビル・アビガン」 有効性示唆(by富士フイルム)

いつものように、プレスリリースを残しておきます。この件では関連するBlog内記事が多いので、ブロックになっているリリース文の下にまとめておいてあります。 必要な記事を読んで下さい。全部サイト内記事です。この記事の続きを読む ページの下に出ている…

エボラの為の迅速テスト byMIT

Quick test for Ebola February 24, 2015 https://newsoffice.mit.edu/2015/ten-minute-ebola-test-0224先日、WHOが米国のCorgenix社が開発したエボラ迅速診断キットを承認した事を記事にしましたが、マサチューセッツ工科大学が、自校の研究者達が開発した…

INSERM:エボラ臨床試験報告

eurekalertに、ギニアで行われている「ファビピラビル(favipiravir)・アビガン」の臨床試験の記事が出ました。記事は「INSERM (INSTITUT NATIONAL DE LA SANTÉ ET DE LA RECHERCHE MÉDICALE)」、つまり今回のギニアでの臨床試験を実施したフランスの政府機…

シアトル:感染症会議

シアトルで開催されている「レトロウイルスと日和見感染に関する会議」で、ギニアでの「ファビピラビル・アビガン」の臨床試験の結果が報告されました。自国の研究者達の奮闘を伝えているのは「figaro」紙です。会議での報告者はDenis Malvy氏とXavier Angla…

フランス軍はエボラ患者を治癒させた

ギニアでは現在、富士フイルムグループの富山化学工業が開発した抗インフルエンザ薬、「ファビピラビル(Favipiravir)・アビガン」を使用したエボラ出血熱の臨床試験が進められていますが、フランス軍が運用している施設での実際の運用状況が報告されていま…

卵をもっと食べましょう

卵をもっと食べましょう推進猫からのお知らせコレステロール「過剰摂取心配ない」…米報告書 【ワシントン=中島達雄】とり過ぎると健康によくないとされてきた食品のコレステロールについて、米政府の諮問委員会は「過剰摂取を心配する必要はない」とする報…

エボラ出血熱と教育

西アフリカのギニア、リベリア、シエラレオネという三国で猛威を振るったエボラウイルスは /* まだ完全に制圧されていませんが */ それらの国々に暮らす人たちの生活に大きな影響を与えました。エボラウイルスは、感染した人達の健康を奪い、時には命を奪い…

リベリアの国境封鎖が終わる

西アフリカのリベリア(Liberia)は、今回のエボラ出血で非常に大規模な流行が発生し、多数の死者がでた国の一つです。昨年からのエボラ出血熱の流行では既に確認されているだけで4000人ほどが死亡しています。そのリベリアの大統領が、2015年2月20日に、ほ…

資料:LENOVO STATEMENT ON SUPERFISH

おわびのかけらも書き込まれていない文書なので、資料として残します。普通の概念でLENOVO社がバンドルしていた「SUPERFISH」というソフトウエアは犯罪に用いられる「悪意のあるマルウエア」です。ここにある文書は、「誠意のない対応」の見本品として、つま…

WHOがエボラ迅速診断キットを承認した

現在も患者の報告が続いている、大規模な流行が発生した西アフリカでのエボラ出血熱の流行では、「有効な治療手法」や「ワクチン」の探索が続けられている事が広く知られていますが、実は同時に「迅速診断装置」についても、熾烈な開発競争が進められていま…

WHO:医療従事者のエボラ感染

定例になっているWHOのエボラ出血熱の現状報告で、今週の西アフリカの感染者数・死者数の新しい数字が出ました。エボラ出血熱感染・感染疑い患者の累計は「2万3218人」、死者が「9365人」です。この記事の続きを読む

反射型液晶モジュール量産開始

ジャパンディスプレイ、スマートウォッチ用反射型液晶モジュールを販売開始 株式会社ジャパンディスプレイは19日、スマートウォッチ向けの反射型カラー液晶モジュールを販売開始すると発表した。3月より順次サンプル出荷し、7月より標準品の販売を開始する。…

WHO:エボラ報告(2月18日)

定例になっているWHOのエボラ出血熱の現状報告で、今週の西アフリカの感染者数・死者数の新しい数字が出ました。エボラ出血熱感染・感染疑い患者の累計は「2万3218人」、死者が「9365人」です。この記事の続きを読む

エボラ臨床試験は時間との競争だった

guardian紙が、先日打ち切りになったChimerix社の「brincidofovir」を使用する臨床試験がどのように進められていたのかを、「the race to find a cure:エボラの治療法を見つける為のレース」という題名で、その臨床試験を主導したオックスフォード大学(Oxf…

ファビピラビル・アビガン米国での承認に向け前進

始まりは「インフルエンザ」今日。2015年2月17日。 米国でMediVectorという企業が、「ファビピラビル(Favipiravir)・アビガン」の臨床第三相(人間を対象にして行われる薬物試験の最終段階)の患者の登録が完了した事を報告しています。この記事の続きを読…

クレイグ・スペンサー医師、エボラを語る

クレイグ・スペンサー氏が、母校であるウェイン州立大学(Wayne State University:USU)から、「グローバルピースメーカー賞」を授与される事になった、という報道が出ています。Detroit-area Ebola survivor to speak at Wayne State February 15, 2015 ht…

エボラの教訓

2014年の9月。エボラ出血熱制圧の為のキャンペーンの一環として、「エボラ出血熱の正しい知識」、「感染の危険を減少させる為の衛生習慣」などについての啓もう活動の為に遠隔地の村を巡回していた医療従事者達のチームが、村人たちに襲われて殺害される、と…

エボラ研究での試行錯誤

ドイツ語ですが、今回のエボラ出血熱の大規模流行での非常に解りやすい「治療手法の開発状況」についての記事が出ています。長文の記事ですが、良質なものですから、頑張って読んでみる価値はあると思います。/* ここは「記事の翻訳サイト」ではなく、児童・…

欧米でのエボラ出血熱患者の治療経過 まとめ

欧米で治療を受けているエボラ患者は、2015年2月14日現在ゼロです。こういう凪の時に、ちょっと過去の治療実績をまとめておこうと思います。治療事例は新しい順に並びます。そしてそれぞれの患者の治療経過は古い記事が上になります。通常の思考の流れは、エ…

ZMappの臨床試験がアフリカで始まる

NBCが、「ZMapp」がいよいよ西アフリカのエボラ出血熱の患者達を対象にする臨床試験に臨む、と報じています。既にそれは西アフリカに向けて出荷されたそうです。この記事の続きを読む

WHO:ギニアでのエボラ出血熱について

2014年の3月に流行が世界に認識された今回のエボラ出血熱の患者数の累計が「2万2859人」、死者が「9162人」に達した事は既に記事にしてありますが、その数字が報告されている2月11日にWHOが公表した「Ebola situation-reports」を時間が取れたので数字を確認…

子ども達にファビピラビル(アビガン)を!

ギニアでは現在、富士フイルムの子会社である富山化学工業のインフルエンザ治療薬、「ファビピラビル(Favipiravir)・アビガン」を使用した、エボラ出血熱でのファビピラビルの有効性確認の為の臨床試験が進行中です。エボラ出血熱でのファビピラビル、とい…

ファビピラビル・アビガンの投与前後の治療実績

フランスで、短いインタビュー記事が出ました。ギニアで行われている「ファビピラビル(favipiravir)・アビガン」の臨床試験で、「有望である」根拠となった治療実績の一部についてその中で触れられていましたので残しておくことにします。発言者は臨床試験…

WHO:西アフリカのエボラ患者 更に増加

二週続けて、ギニア、リベリア、シエラレオネという西アフリカ三国のエボラ出血熱の患者が増加しています。非常に残念な事ですが、エボラウイルスもそうやすやすと森に戻るつもりは無いようです。今週の新規患者の報告は「144人」 シエラレオネが76人。ギニ…

アメリカの兵士はエボラとの闘いから帰還する

米国はエボラ出血熱の流行国に派兵し、エボラ治療施設の建設や医療従事者達の訓練、情報網や物流などのさまざまな支援を行っていますが、流行が下火になる状況で、徐々に人員を引き上げていました。今回ワシントンポスト紙は、「4月末日以降は、西アフリカに…

新たなエボラ治療薬候補が効果を示した

エボラウイルスの「VP24」タンパク質をターゲットにする薬がサルで効果をしめした、という報告が出ました。薬物は米国陸軍医療研究所(U.S. Army Medical Research Institute of Infectious Diseases:USAMRIID)とバイオ企業のザレパテ(Sarepta Therapeuti…